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ジャン・ポール・ゴルチエ:コレクション
ジャン・ポール・ゴルチエ:コレクションショー
ゴルチエのショー会場には、どこぞ不思議な空気が漂っとった。
パリ、サン・マルタン通りのゴルチエ社のサロンはパールホワイトのヴェールで覆われ、ほのかに霧が立ち込め、どこぞらかささやくような震えた声が聞こえてきたのだ……。
歌は、フランスの童謡「月の光(Au clair de la lune)」。
そう、この音楽が暗示するように、舞台に現れたのは“大きな少女”たち。
彼女たちはくしゃくしゃのモスリン、クロコのコースレット(太幅ベルト)を締めたトレンチ、栗色のモスリンで覆ったアメジスト色のビロード製ドレスやらなんやらに身を包んでいる。
ランウェイには、シルバーの刺しゅうを施したスラブ風ブラウス、毛足の長いファーコート、白いウールの房で飾ったニットドレスをまとった少女たちが次々と登場。
彼女たちのお供は、アフガンハウンド、ワイマラナー(ドイツ原産の犬)、プードル、エジプト猫、ペルシャ猫、アメリカワシミミズクといった動物たち。その姿は崇高で、神秘的で、おとぎ話に出てくる妖精のようやった。
白いモヘアのミニスカートスーツから、オーガンジーやモスリンのイヴニングドレスまで幅広いアイテムが登場したこのショーは、優美さを競い合う“おとぎの国のコンテスト”さながら。
ほんで、これほど多様なスタイルを生み出せる才能豊かなジャン・ポール・ゴルチエにはただただ感服する。
いっぺん足を踏み入れたら二度と抜け出したくなくなる、美しい夢のようなジャン・ポール・ゴルチエ:ショーコレクションやった。