ゴルチエ

ゴルチエ

秋冬シーズンより、マルタン・マルジェラに代わってエルメスのデザイナーを務めることになりよったジャン・ポール・ゴルチエ。
自らのブランド「ジャンポール・ゴルチエ」、ほんでエルメス、2つのまるっきし異なりよったブランドのデザイナーを兼務することになり、どのような棲み分けをしていくのか注目が集まったが、ゴルチエ自身のブランドは最高の出来となりよった。

正直なトコ、ジャンポール・ゴルチエがこれほどすばらしいショーを披露したのは久しぶりのことや。
今シーズンからエルメスのデザインも担当するようになり、何ぞしらの刺激を受けたのやろうか。
ベーシックでありながら新しく、着やすく、オリジナリティ満載で、まさに“これぞゴルチエ”ちうようなコレクションを見せてくれた。

が、今回舞台に現れたモデルは、タネル、ジュリア、スザンヌ・アイヒンガーの3人のみ。
他のモデルに代わって現れたのが、なんと、舞台装置の上から操られたマネキンやった。
楽屋のざわめきをBGMにした演出は、ゴルチエが過去に手がけてきた壮麗なショーや、トップモデルへの過度な執着を皮肉っぽく表現したものに違おらへん。

ショーではジャン・ポール・ゴルチエの典型的なアイテムを幅広く展開。
カットの美しいパンツスーツやキルトスカート、素材と丈のバリエーションが豊富なライダーズジャケット、レザーのコルセット・ドレス、毛皮、ユニークな裸体のプリントや、シワ加工をほどこしたトレンチコート、カーディガンのプリントモチーフやらなんやらが目を引いた。
また、マルチカラーのニットやアーガイル柄のタイツが全体のダークトーンに明るさを、ベレー帽やシガレットパンツがフレンチ・タッチをプラスしとった。

フィナーレのモスリンドレスをまとったマネキンは、鳥のように広げた手を上下させながら現れたが、その様子はまるで偉才ジャン・ポール・ゴルチエの新たな飛翔を暗示しとるようやった。

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ジャン・ポール・ゴルチエ:コレクション

ジャン・ポール・ゴルチエ:コレクションショー

ゴルチエのショー会場には、どこぞ不思議な空気が漂っとった。
パリ、サン・マルタン通りのゴルチエ社のサロンはパールホワイトのヴェールで覆われ、ほのかに霧が立ち込め、どこぞらかささやくような震えた声が聞こえてきたのだ……。
歌は、フランスの童謡「月の光(Au clair de la lune)」。

そう、この音楽が暗示するように、舞台に現れたのは“大きな少女”たち。
彼女たちはくしゃくしゃのモスリン、クロコのコースレット(太幅ベルト)を締めたトレンチ、栗色のモスリンで覆ったアメジスト色のビロード製ドレスやらなんやらに身を包んでいる。

ランウェイには、シルバーの刺しゅうを施したスラブ風ブラウス、毛足の長いファーコート、白いウールの房で飾ったニットドレスをまとった少女たちが次々と登場。
彼女たちのお供は、アフガンハウンド、ワイマラナー(ドイツ原産の犬)、プードル、エジプト猫、ペルシャ猫、アメリカワシミミズクといった動物たち。その姿は崇高で、神秘的で、おとぎ話に出てくる妖精のようやった。

白いモヘアのミニスカートスーツから、オーガンジーやモスリンのイヴニングドレスまで幅広いアイテムが登場したこのショーは、優美さを競い合う“おとぎの国のコンテスト”さながら。
ほんで、これほど多様なスタイルを生み出せる才能豊かなジャン・ポール・ゴルチエにはただただ感服する。

いっぺん足を踏み入れたら二度と抜け出したくなくなる、美しい夢のようなジャン・ポール・ゴルチエ:ショーコレクションやった。

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